写真は極端な例かもしれないが、小屋裏は年月が経つにつれて概ねこのような劣悪な状態になっていると思われる。
クラフト紙は呼吸が可能ではあるが、このような状態ではいかんともしがたい。
これらを設置した当時はこの方法でよいと判断されたのかも知れないが、断熱とはいかにあるべきか、検討も議論もされないまま単に置いたということだと思う。
この状態では機能を失っており、だれも責任を取らないので、結局、施主の泣き寝入りに終わる。
天井裏を見たこともない施主も多いのではなかろうか。
グラスウールでもブローイングは仕事としてまだあるようだが、結露や沈下がおきれば機能は消滅、新築状態がいつまで続くのかは疑問。
それでも繊維系の天井断熱がまだまだ多い日本の現状。
最近の全館空調システムでは機械本体やダクトを小屋裏に設置するので天井断熱は不適である。
天井断熱では小屋裏空間が外気に接しているので、機械本体も外気にさらされる事になる。
空調システムも大きな投資の一つだが、その際は屋根断熱により小屋裏を気密・断熱された空間にしてそのような機器も大切に扱うべきだろう。
できるのであれば、これから夏に向けて、自宅の小屋裏の状態を確認することをお勧めしたい。