健康省エネ住宅推進議連の二年前の発表では、
日本の住宅の50%は無断熱住宅との事でした。
それ以降の数字は発表されていませんが
補助金が付いたことで断熱の意識も高くなり、
かなり改善されているのでははないかと思います。
しかしながら、
平成10年以前に建築された家は
断熱材が設置してあっても
新省エネ基準のものが多いので、
室内温度環境は良いとは言えませんね。
つまり冬は低温での生活が多い(北海道は別)という事になります。
イギリスでは18℃以下で
人体への悪影響がでると公表しています。
18℃以下の温度で1℃下がると
血圧が1.3mmHg上昇するとまで公表していました。
寒いと衣服を重ね着しますが、
着衣量と血圧の相関はないとの事も
調査結果で分かったそうです。
つまり重ね着をしても血圧は上がるという事です。
北海道大学大学院、羽山教授の講演の中でも、
10℃の温度低下に対して
約10mmHg上昇するという発表がありました。
イギリスでの発表と大きな違いはないですね。
イギリスでの発表の中には以下の様な内容のものがあります。
<寒冷気候と死の連鎖>
寒冷による死亡の約33%は呼吸器疾患、約40%は心疾患、脳血管疾患
心疾患死が最大になるのは: 最寒日2日後
脳血管疾患死が最大になるのは: 最寒日5日後
呼吸器系疾患死が最大になるのは: 最寒日12日後
通常に戻るのは: 40日後
一旦低体温になると、心疾患は別にして他の疾患は遅れて出てくる。
また正常に戻るには40日も掛ると言う事です。
怖いですね。
日本の暖房費は
他の国に比較すると少ないそうですが、
寒さを我慢した結果のもので、決して健康的な省エネではないようです。
日本は世界に先駆けて高齢化が進んでおり、
ヒートショックなどによる医療費、治療費負担を軽減するためには
断熱による室内温度差の改善が重要だと思います。
断熱をしましたというのは
インパクトこそありませんが、
高齢者の健康に対する政策を如何にうまくやるか、
他の国も注目するところでしょう。