リフォームするなら輻射熱(放射熱)を考慮すべき





住環境と輻射熱(放射熱)について
分かりやすく説明されているのが
東京都市大学の宿谷教授。
先生の言葉を拝借すると
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「暑さ、寒さを決めるのは放射熱による体感温度」
  
快適な家をつくるうえで重要なことは、
あくまでそこで暮らす人がどのように感じるかです。
冷暖房のことでいえば、
部屋の空気温度よりもまずは放射が重要です。

鉄板焼きの鉄板の前にいるとほてりを感じる、
あの現象が放射です。
あらゆる物質は放射熱を発しています。
ですから空気の温度が低くても
壁や窓ガラス・天井の表面温度が高ければ暖かく、
あるいは暑く感じますし、
低ければ寒く感じます。

 
家の断熱性を高めることが大事なのは、
壁や窓ガラス・天井などの表面温度を適切に維持するためです。
きちんと断熱された家は、
冬でも包み込まれるような暖かさがあって快適です。
これから家を建てたり、
リフォームしたりする人には
ぜひ「放射」にも注目してほしいのです。

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気温が30℃の時に地面は特にアスファルトの場合、
色が黒という事もあるが60℃にはなっている。
黒は熱吸収率が高くその熱を放射する。
黒い瓦も濃い色の金属屋根材も熱の吸収が多い。
殆ど光を反射させない事もあるのでそうなる。
輻射熱は光の一種で、
先生の説明では
電磁波のなかの「長波長」の光が
熱を感じさせるということだそうだ。

こんな現象をベースにすれば、
床断熱でグラスウール(袋状のもの)
を根太間に挿入しているケースが心配。
繊維系の場合は特にグラスウールの場合は輻射熱を貫通させる。
冬場に床暖房をすると
暖められた床からの輻射熱がその下にある
グラスウールを貫通する。
床下は開放(換気口)してあるので、
流れ込んだ冷気との温度差により結露となる。
dan20141103

 

換気口は床下空間の
湿った空気を交換する為であったが、
必ずしも全てがその様になってない。
中には小さな電動の換気ファンを設置している家があるが、
どこまで乾燥状態を維持出来ているか
大いに疑問である。
床下空間の乾燥状態を維持できていないとすれば、
結露によりカビや木材の腐朽、
また白蟻の好む環境になってしまうのである。

解決策としては、輻射熱を貫通させない断熱しかない。