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水蒸気は防湿シートで制御できない




水蒸気を水と思ってしまうと混乱する。
正直、時には混乱することがある。
防水材は水を通過させないが
水蒸気は粒子の小さい気体であり通過するものが多い。
通過は水蒸気圧の差が生じるとおきる。

たとえばポテトチップのポリ袋は
防水性はあるが、
水蒸気はいつの間にか中に侵入してチップが湿気てしまう。
製造直後の袋の中は乾燥状態にしてある。
したがって内部は水蒸気圧が小さい。
特に実在水蒸気が多い時(梅雨時)
には水蒸気圧が大きいので、
袋の中に早く入り込む。

圧力で移動することを拡散と言って、
平衡状態になろうとする自然の現象である。
この現象を居住空間でコントロールする事は大変難しい
と言われているが、
ベイパーバリヤーシート(防湿シート)で
制御できると思っている人が多い。
防湿シートの取り付け方法にも問題はあるが、
これで解決はできない。

消臭剤の中には
水蒸気を吸着する性質を利用しているのが多い
中には別の匂いを出して中和するものもあるが。。

吸着タイプのものは水蒸気の中に存在する
匂いの物質を吸着する。
ただ吸着能力が飽和状態になれば
その商品の働きは終わる。

吸着が起きると周辺の水蒸気圧がさがる、
高いほうから吸着物質のところに集まってくる。
いわゆる平衡になるまで、
あるいは飽和状態になるまで。
匂いは水分に溶けないと匂わない。

乾燥した空気の場合は、
水分が少ないので感じるにおいは少ない。
日本のような湿気が高い国では匂いはきつい。

くだくだと書いたが、
要は、乾燥しているのが良いと言いたいのである。

水蒸気の保持する熱が意外と大きく、
水蒸気を含む熱は
乾燥空気の約4,000倍もあるといわれている。
湿度が高いと省エネにはマイナスである。